ABBAが再結成、2019年に世界ツアー
2017年9月29日 22:48

 ユーチューブは素晴らしい。昔の好きな歌を今、ビデオで見られる現代の手段となっている。数日前にユーチューブで見たニュースでは、ABBA(アバ)が再結成し、2019年にオーストラリアツアーを行うという。

 1970年代前半、スウェーデンの音楽バンドABBAがスウェーデン語ではなく、世界的に通用する英語で海外進出を果たし英国ロンドンのコンテストで優勝し名が知られるようになった。有名な「ダンシング・クイーン」をはじめ「SOS」や「フェルナンド」、「マネー、マネー」、「ウォータールー」などヒット曲を飛ばし、1982年に解散した。

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図 ABBA GOLDアルバム 筆者撮影

 ABBA GOLD」というCDアルバム()を買って間もない1999年にミュージカル「ママ、ミーア!」というミュージカルにABBAの音楽がふんだんに使われ、2008年には映画化された。ABBAは今はもう60歳代になり、復活はもはやないと思われた。だが、4人とも生きている。子供も成人になり、孫もいる。ABBAは、2019年のオーストラリアツアーを手始めに世界ツアーを目指し、活動を復活させたという。最初にオーストラリアを選んだのは最も熱心なファンがいる国だからだ。日本も彼らの好きな国の一つだとアグネタがユーチューブのインタビューで述べていたが、日本ツアーはまだ決めていない。


ユーチューブは昔と今をリアルタイムで再生

 こんなニュースを知ることができたのはユーチューブのおかげだ。私は中学生のころにビートルズの存在を知り、高校生の時に彼らは日本にやってきた。ビートルズやサイモン&ガーファンケル、ボブ・ディラン、トム・ジョーンズ、ビーチボーイズ、モンキーズ、ビージーズ、ローリングストーンズなどアメリカ、イギリスのロックやポピュラーをよく聞いた。日本の演歌にはない、若者の心を打つ音楽を感じたからだ。

 最近聞いた歌では、「You don't own me(私はあなたのものではない)」という歌を昔はレスリー・ゴーアが歌っていたが、最近、グレースという若い歌手が歌ってヒットさせている。この歌は男の奴隷になりたくない、という若い女性の心を歌っており、「私はあなたのおもちゃじゃない」というフレーズがある。人種や男女の差別を排除しようとしてきた米国だが、この歌のヒットとトランプ大統領の出現は関係しているのだろうか。

 昔の歌を最近の歌手がカバーしている音楽はこれだけではない。英国の女性グループ、ザ・サタデーズはビートルズの「ミスター・ポストマン」をカバーしているし、リトル・エバが歌っていた「ロコモーション」はカイリー・ミノーグという歌手がカバーしている。

 映画でも「シェリー」を大ヒットさせたフォーシーズンズの物語をつづった「ジャージーボーイズ」がヒットした。映画の中でも歌われた「君の瞳に恋してる」という曲は、数年前、携帯通信会社のコマーシャルにも使われた。

 ユーチューブは、時には残酷で、「マサチューセッツ」や「メロディフェア」などのヒット曲を飛ばしたビージーズの3人の兄弟メンバー、ロビン・ギブ、モーリス・ギブ、バリー・ギブのうち、2人がすでに他界したこともユーチューブで知った。イーグルズのリズムギター担当で「テイクイットイージー」を歌っていたボーカルのグレン・フライも昨年逝去した。

 ABBAは幸い、みんな健在だ。ぜひとも復活を願いたい。

(2017/09/29)