半導体シリコンは、三菱マテの操業停止で不足するか
2014年1月17日 23:22

先週末の19日、三重県四日市市にある三菱マテリアル四日市工場で、5人が死亡、12人が重軽傷を負うという爆発事故が起きた。同社の従業員3名と、協力会社2名の尊い命が奪われた。ご冥福をお祈りします。

 

事故後、同社は同日プレスリリースを発表し、事故について即応した。さらに翌日、生産設備の操業を一時停止する旨をプレスリリースで述べた。再開時期については未定としている。14日には、役員報酬を1月から一部返上すると発表し、17日には今回の事故を受けて社外4(大学3名と協会関係者1)、社内2名からなる事故調査委員会を設置したことを発表した。これら一連の素早い行動は、経営層の本気度がよく表れており評価に値する。

 

9日の最初の発表によると、「水素精製設備の熱交換器を定期洗浄するために取り外し、所定の酸洗場において前洗浄を実施の後、蓋を開けた際に爆発が発生」とある。このリリースでは、周囲の設備に大きな被害はないと追加説明している。このことから、この熱交換器そのものが何らかの原因で爆発を起こしたものといえる。ここでは原因を追究・考察しない。自己調査委員会の調べを待つことにする。

 

この工場は、半導体シリコンの原料となる、多結晶シリコンを製造している。工場停止による半導体シリコンへの影響はどうなるのだろうか。考察してみたい。

(続く)